農家直伝!みかんの木の剪定

「みかんの木が大きくなりすぎて収穫が大変…」
「枝が混み合って風通しが悪く、病気が心配…」
そんな悩みを解決するのが剪定です。

この記事では、次のような悩みを解決できます!

  • どの枝を切ればいいのか分からない
  • 剪定の適切なタイミングを知りたい
  • 教科書をみてもよくわからない

なお、今回解説する剪定方法は、植え付けから5年以上経過した成木を対象としています。

私も悩んでいて、30年以上続くみかん農家に教わってきました。

人によって剪定方法は違うので、ご注意ください。

みかんの木の剪定時期と理由

みかんの剪定に適した時期は2月~3月です。

みかんの木は冬の間、活動を休止し休眠状態になります。
この休眠期に剪定を行うことで、木への負担を最小限に抑え、翌シーズンの成長をスムーズに促すことができます。

メリット理由・効果
剪定によるダメージを軽減成長期の剪定はストレスが大きく、木が弱る原因に。休眠期に切ればダメージを最小限にできる。
枝の成長をコントロールしやすい春の芽吹き前に枝の整理ができるため、形を整えやすくなる。風通しや日当たりの確保にも効果的。
病害虫を抑制できる冬の間は病害虫の活動が鈍く、剪定時の傷口から病気が広がるリスクが低い。
収穫後の管理がしやすい収穫後に剪定することで、翌年の収穫量を安定させる。隔年結果(豊作と不作の交互発生)の抑制にもつながる。

休眠期の剪定は、木の健康を維持し、安定した収穫につなげるために非常に重要です。
適切なタイミングで剪定を行いましょう。

剪定の基本手順

適切な順番で行うことがわかりやすく切るコツです。
以下の流れで剪定すると、木が健康に育ち、実付きも良くなります。

  1. 高すぎる枝を剪定(毎年少しずつ調整し、高さを抑える)
  2. とちょうし(徒長枝)を剪定(栄養を奪うので基本的に剪定)
  3. ないこうし(内向枝)を剪定(風通しを良くする)
  4. 混み合った枝を間引く(1か所に3〜4本ある場合、2本を残して剪定)
  5. 垂れ下がった枝は切り返し剪定(隔年結果を防ぐため、新しい枝を育てる)

剪定の詳細解説

① 高すぎる枝を剪定

みかんの木が大きくなりすぎると、脚立を使っての収穫が危険になるうえに、風通しが悪くなって病気のリスクも増えます。
そのため、高くなりすぎた枝は思い切って切りましょう。

注意点

  • 木全体の2割以上を一度に切ると、木が弱ってしまう可能性がある。
  • そのため、毎年少しずつ高さを調整するのがポイント。
  • 実際にこの方法を試したところ、木が枯れることはありませんでした。

② とちょうし(徒長枝)を剪定

「とちょうし」とは?

  • 今年伸びたばかりの勢いのある枝を指します。
  • 栄養を大量に消費するため、基本的には剪定します。
  • どうしても枝が足りない場合のみ残しますが、初心者は剪定するのが無難です。

熟練した農家は「とちょうし」を利用して樹形を整えていましたが、剪定に慣れていないうちは切ってしまう方が安全です。

③ ないこうし(内向枝)を剪定

「ないこうし」とは?

  • 木の内側に向かって伸びる枝のことです。
  • 勢いが強く、成長すると内部が密集してしまいます。
  • さらに、農薬散布の際に邪魔になるため、適切に剪定しましょう。

④ 混み合った枝を間引く

1か所から3〜4本以上の枝が生えている場合、養分が分散されてしまい、実がなりにくくなります。

⑤ 垂れ下がった枝の剪定(切り返し剪定)

下向きに垂れている枝には、意外と良い実がつきやすい特徴があります。

剪定時の重要ポイント

剪定の際には、枝の切り方も重要です。
「輪状芽(りんじょうが)」の位置を意識して切ることで、新しく良い芽が出やすくなります。

輪状芽とは?

  • 枝の節(輪のような模様がある部分)から出る小さな芽のことです。
  • ここを意識して剪定すると、バランスよく新しい枝が成長し、次の実りにつながります。
  • 写真は見やすいように無理矢理切っています。

まとめ

剪定の順番剪定する枝理由・ポイント
① 高すぎる枝を剪定木の上部に伸びすぎた枝風通しを良くし、収穫や管理をしやすくする。
※一度に2割以上切らず、毎年少しずつ剪定する。
② とちょうし(徒長枝)を剪定今年伸びた勢いのある枝栄養を大量に消費するため、基本的に剪定。
※初心者は剪定が無難。
③ ないこうし(内向枝)を剪定木の内側に向かって伸びる枝木の内部が密集すると病害虫が発生しやすくなる。
農薬散布の妨げになるため剪定する。
④ 混み合った枝を間引く1か所から3〜4本以上生えている枝養分が分散されて実がつきにくくなる。
※目安として2本残し、他は剪定する。
⑤ 垂れ下がった枝の剪定(切り返し剪定)下向きに垂れている枝良い実はつくが、多すぎると樹形が崩れる。
※翌年・再来年に向けて新しい枝を出させる。

この流れに沿って剪定を行えば、健康なみかんの木を育て、安定した収穫につなげることができます。ぜひ試してみてください!