この記事では、こんな疑問に答えます。
- 小松菜の苦味の原因って何?
- 子どもが食べないけど、どうしたら食べやすくなる?
- 茹でると栄養が逃げるって本当?
小松菜は、鉄分やカルシウム、ビタミン類を豊富に含む「栄養の宝庫」です。
でも、「苦くて食べづらい」と感じたこと、ありませんか?
特にお子さんに食べさせたいけど、顔をしかめられた…なんて経験のある方も多いはず。
この記事では、小松菜の苦味の正体と、それをやわらげる調理方法、さらには栄養を逃がさず活かす方法まで詳しく解説します。
小松菜の苦味の正体は「シュウ酸」
小松菜の苦味の主な原因は、「シュウ酸(しゅうさん)」という成分です。
これはほうれん草などにも含まれる天然のアク(えぐみ)成分で、少量なら人体に害はありません。
ただ、独特の苦味やえぐみがあり、特に子どもや味覚の敏感な人には不快に感じることがあります。
苦味を抑えるには「茹でる」が基本
シュウ酸は水溶性のため、茹でることで水に溶け出し、苦味をやわらげることができます。
【おいしく食べるコツ】
これだけで、苦味はかなり軽減され、青臭さもなくなります。炒め物やおひたし、味噌汁などに使うと、食べやすくなりますよ。
- 沸騰したお湯で30秒〜1分ほどサッと茹でる
- 茹ですぎないことで色と食感、栄養素の流出を最小限に
- 茹でたあとは冷水にさらしてアクを止める
茹でると栄養が逃げる?本当のところ
よく言われる「茹でると栄養が減る」は本当ですが、すべての栄養素が流れてしまうわけではありません。
【流出しやすい栄養素】
これらは水溶性なので、長く茹でるとお湯に溶け出してしまいます。
- ビタミンC
- カリウム
- 葉酸(ようさん)
【残る栄養素】
これらは比較的失われにくいため、小松菜は茹でても十分に栄養価が高い野菜といえます。
- 鉄分
- カルシウム
- ビタミンA(βカロテン)
特に鉄分やカルシウムは、子ども・女性・高齢者にとって不足しがちな栄養。
小松菜は、その補給源として非常に優れています。
茹で汁を無駄にしない工夫
「せっかく茹でたのに栄養が溶け出すなんて…」
そう思った方には、茹で汁の再利用がおすすめです。
【茹で汁の使い道】
苦味を感じにくくするうえに、溶け出したビタミン類も無駄にせず摂取できるので、非常に効率的です。
手間なのでそこまでやる人は少ない気もしますが。。。
- 味噌汁やスープの出汁に
- パスタソースやグラタンのベースに
小松菜の栄養成分(100gあたり)
小松菜はこのように、低カロリーで栄養豊富な緑黄色野菜です。
特にカルシウムは、ほうれん草の約3倍といわれており、骨や歯の健康維持に最適。鉄分も豊富なので、貧血気味の方にもおすすめです。
なお、データは、文部科学省が提供する「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」で確認しました。
成分 | 含有量 |
---|---|
エネルギー | 14 kcal |
たんぱく質 | 1.5 g |
脂質 | 0.2 g |
炭水化物 | 2.1 g |
食物繊維 | 1.9 g |
カルシウム | 170 mg |
鉄分 | 2.8 mg |
ビタミンC | 39 mg |
よくある質問(FAQ)
Q. 生のまま食べても大丈夫?
→ 大丈夫ですが、苦味が強く出やすいので、スムージーやナムルのような加工をおすすめします。
Q. 冷凍すると苦味は減る?
→ はい。茹でてから冷凍することで、苦味はかなり和らぎます。食感が薄れるのが難点です。
Q. 子どもに食べさせるにはどうする?
→ 個人的には、茹でた小松菜を細かく刻み、卵焼きや炒飯、味噌汁に混ぜると食べやすくなる気がします。
まとめ
小松菜の苦味は「シュウ酸」という成分が原因ですが、茹でるだけで簡単に和らげることができます。
水溶性ビタミンの損失はあるものの、鉄分やカルシウムはしっかり残るので、栄養価も十分です。
そして、茹で汁まで活用すれば、栄養も無駄なく、おいしくいただけます。
「苦いから…」と敬遠されがちな小松菜ですが、ちょっとしたコツでぐんと食べやすくなるので、ぜひ家庭の食卓に取り入れてみてくださいね。